「バカラ」ってどういう意味?語源や歴史を解説

バカラの意味・語源と歴史

バカラは現在、ラスベガスやマカオのカジノやオンラインカジノで広く楽しまれていますが、長い歴史を持つゲームでもあります。その起源はイタリアにあると言われています。その始まりから現在までのバカラの歴史をみてみましょう。

バカラとは?どんなゲームかおさらい

バカラは、大金を賭けるハイローラーと呼ばれるギャンブラーたちに人気のゲームとして広く知られています。

たとえば、大王製紙の元会長である井川意高氏が100億円を超える大金を失ったのもバカラでした。また、アメリカの元大統領ドナルド・トランプ氏が経営するカジノで、柏木昭男氏が600万ドルの大勝利を収めた後、1000万ドルの敗北を喫したという逸話もあります。このように、桁違いの金額を賭けるハイローラーの伝説の多くがバカラによるものです。

こうしたエピソードから、バカラはカジノ初心者には手を出しにくいゲームと思われがちですが、実際のところ、バカラのルールは非常にシンプルです。プレイヤーは、「PLAYERとBANKERのどちらが勝つか」または「引き分け」の3つの選択肢から1つを選んで賭けるだけで、複雑な戦略や知識が必要ありません。

バカラはルールが簡単

バカラのルールはとてもシンプルです。カジノディーラーがテーブル上の2箇所、「プレイヤー」と「バンカー」にカードを2枚ずつ配り、その合計数の1桁目が大きい方が勝ちと予想します。出たカードの点数によって3枚目が配られます。

3枚目が配られる条件はあらかじめ決まっており、その条件通りにディーラーがカードを配ります。

ゲームに参加する人は、ゲームが開始される前に、「プレイヤー側」と「バンカー側」のどちらが勝つか、あるいは引き分けになるかを予想してベットします。

当たった場合の配当は以下の通り。

  • プレイヤー側の勝ち 2
  • バンカー側の勝ち 1.95
  • 引き分け 9

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バカラの意味と名前の由来

バカラという名前とゲームのルールとの関連性を考えると、その由来が気になるところです。

たとえば、「ルーレット」はフランス語で「小さな輪」を意味します。「ポーカー」は1800年代初頭にフランスで流行した「ポケ(Poque)」というゲームの名前が由来とされています。また「ブラックジャック」は、スペードのエースと黒のJで勝利すると高配当が得られたことからその名前がつきました。

では、「バカラ」という言葉の由来は何でしょうか

「バカラ」の意味は「ゼロ」

カジノゲームのバカラの名前は、イタリア語で「ゼロ」や「破産」を意味する言葉から来ていると言われています。この名前がゲームと結びついた理由については諸説ありますが、一説には、バカラでは「4と6」のカードの組み合わせがゼロと見なされることが関係しています。

バカラでは、配られたカードの数字を合計し、その1桁目を比較します。「4と6」の組み合わせでは合計が10となり、1桁目は「0」となります。これは負けを意味し、「価値がゼロの手」であることから、このゲームが「バカラ」と呼ばれるようになったとされています。

バカラの歴史

バカラバンクロール管理

バカラの意味は「ゼロ」であることがわかりましたが、このゲームはどこで始まったのでしょうか。バカラの起源には諸説ありますが、イタリアのタロットカードゲームがそのルーツとされています。

期限はイタリアのタロットカードとされる

14世紀のイタリアでは、「Tarrochi」と呼ばれるタロットカードゲームが存在しました。このゲームを元に、イタリア人のフェリックス・ファルギエール(Felix Falguiere)が現在のバカラに近いルールを作り上げたと言われています。

15世紀末になると、このバカラはイタリアとフランスの紛争から帰還した兵士によってフランスに持ち込まれ、フランス貴族の間で人気となりました。この時期に「Á deux tableaux」というゲームに発展しています。

フランス貴族の間で流行

バカラはやがてフランス全土に広まり、人気のゲームとなりました。しかし、1837年にルイ・フィリップ1世が、あまりにも多くの貴族がバカラに興じていたことを憂慮し、カジノを違法化しました。

それでもバカラはその後もさまざまなバリエーションを増やし、特に「Baccarat en Banque(バカラバンク)」と「Chemin de Fer(シェマンドフェール)」が人気を集めました。

イギリスではスキャンダルに

フランスで違法とされたバカラはイギリスに伝わり、1886年にはイギリスでも違法とされました。

しかし、1891年に「ロイヤル・バカラ・スキャンダル」と呼ばれる事件が発生しました。この事件は、当時の王位継承者で後にエドワード7世となる人物が、禁止されていたバカラを行い、そこでのイカサマが原因で誓約書が取り交わされ、それが世間に広まったというものです。

このスキャンダルが国中の注目を集め、バカラが一般の人々にも広まるきっかけとなりました。やがてバカラはイギリスからアメリカへと伝わっていきます。

アメリカでは1958年に広まる

アメリカでのバカラに関する最古の記録は、1871年の「New York Times」に掲載されたもので、ニュージャージー州ロングビーチのギャンブルクラブハウスでルーレットやバカラがプレイされていたことが記載されています。ただし、当時はまだバカラは一般的に知られておらず、カジノでもそれほど人気はありませんでした。

状況が大きく変わったのは、1953年にジェームズ・ボンドの最初の小説『カジノ・ロワイヤル』が出版されたことです。この小説には、ボンドがソ連の工作員と「Chemin de Fer(シェマンドフェール)」で対決する場面が描かれ、ゲームの詳細なルールが説明されていました。

これがきっかけとなり、1958年にラスベガス・サンズがカジノテーブルで「Chemin de Fer」を提供し、バカラがアメリカでも広まることとなりました。

現在はアジアで人気

ヨーロッパで生まれ、アメリカで広まったバカラですが、現在最も人気があるのはアジアです。特に中国人プレイヤーに人気があり、アジア各地のカジノでは中国語表記のバカラテーブルが多く見られます。アジアでのバカラ人気は、今もなお衰えることなく続いています。

バカラとは?バカラの意味 まとめ

14世紀のヨーロッパで生まれ、長い歴史の中でさまざまな発展を遂げてきたバカラは、今でも世界中のカジノやオンラインで親しまれています。その過程で、さまざまなバカラ必勝法が生み出されてきました。

バカラの意味である「ゼロ」や「破産」という言葉は、多くのハイローラーがバカラで大勝負を挑み、大金を失ってきたことからも理解できます。資金が倍になるか、ゼロになるかという究極の二者択一が、バカラがギャンブラーの血を騒がせる最大の理由と言えるでしょう。